2018-01-01から1年間の記事一覧
長らく更新をさぼっておりましたが、2018年は人生の中でもっとも映画作品を鑑賞した1年でした。時系列にまとめると、 1 オリエント急行殺人事件 2 シアター・プノンペン 3 イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 4 それでもボクはやってない 5 …
内田樹氏を編者とした12人の論考集 この週末は、日本の未来を考えるをテーマに落合陽一氏の『日本再興戦略』と本著を読んだが、12人が力を合わせても落合氏に叶わない印象だった。本著の編者とタイトルは以下の通り。 序論 文明史的スケールの問題を前にした…
1945年4月、ベルリンの地下壕で過ごすヒトラー最期の12日間の物語 2時間30分を超える長い映画のほとんどが、地下壕のシーンです。ときどき地上のシーンもあるものの、ベルリンはこの時すでにソ連軍に包囲されているため、銃撃•砲撃は日常茶飯事。つまり、暗…
80年代•ダブリン青春バンドの物語 いやーGWしょっぱなからいい映画に出会った♪多忙によりぜんぜん映画見れてなかったけど、やっぱこういう映画に出会うと、時間つくってもっと観たいと思えるな。舞台は80年代のアイルランド•ダブリン。勉強不足でこの時代の…
新進気鋭の歴史学者が鬱の経験を経て新たな境地に 著者は与那覇潤氏。問題作?の『中国化する日本』の著者です。日本の歴史を、江戸時代的鎖国体制と中国化との揺り戻しとで捉える大胆な切り口が物議を醸したと思われます。そんな与那覇氏がここ数年、うつ病…
爽快なアクションをひたすら楽しむ映画 で、でいいのかな?映画初心者、アクション映画なんてもっと初心者の僕からすると、そういう感想しかもてなかったのだけど。舞台はロンドン。主役が、 アリシア•ヴィキャンデル演じる大学生ララ•クラフト。行方不目の…
いっしょにドラ泣きしません? と、いうキャッチコピーから察するにこれのターゲットは大人だな?子どもの頃にドラえもんを見て育った世代の。そして僕はまんまとその狙いにはまり、日曜日の夜にこの映画を手にとったのです。やさしい気持ちにもなりたかった…
信じたことによる絶望。信じられなかったことによる絶望。 日本の誇る豪華キャストが誇る、邦画っぽい映画です。2016年に観て以来2回目です。この間、さまざまな素晴らしい映画に触れてきたので、この映画どうだろかなーと思いましたが、やはり最後の30分え…
音楽って美しい。人びとって美しい と、感じさせてくれるドキュメンタリー。世界的なチェロ奏者、ヨーヨー•マ氏と、彼のもとに集った世界各国の音楽家のお話です。彼は幼少期から音楽への天才的な才能を見せたがゆえに、自己選択のないまま音楽家になってい…
マネジャーは人をみる、リーダーは未来をみる 会社の研修で渡された課題図書。リーダーシップとマネージメントの違いについてはいくつかの書籍を含む経験値からある程度の自論があるけれども、この書の明確なまとめもまたこの問題に関する、僕の理解を促進さ…
毛色の違う記事を書きますが、タイトルにも触れた折にふれて満足するということが、人生にもたらす効能について改めて確信するにいたったので言葉にしておきたいと思います。 達成感とか満足感っていうのは僕は味わえば味わうほど前に進めると思っているので…
そういう映画だと思って見てなかったけどジャンルはコメディ 2003年のドイツ映画です。ベルリンの壁崩壊直前に心臓発作で意識を失った母親が8ヶ月後に意識を取り戻した時には、時代は東西ドイツ統一へと大きく舵が切られていた。物語の舞台、東ベルリンには…
自由を求める作家と、彼を監視する役人とを結びつけるもの 2006年のドイツの映画です。舞台はベルリンの壁崩壊前夜の1984年、東ドイツ。国家に目をつけられたのは自由を求める東ドイツの作家ドライマン。シュタージと呼ばれた秘密警察の役人ヴィースラーは、…
湊かなえブラックは影を潜めた この作家といえば『告白』のイメージが強いんですよね。筋はよく覚えていないけど、学校を舞台にしたとにかく不気味な小説だったことを覚えています。その不気味さによって作家としての彼女の立ち位置が際立っているという印象…
面白い何かを外に取りに行くっていう感じじゃなくて、そこに行けば大事な場所に戻ることができる、みたいな感じ という言葉が出てきます。本書の文脈ではこれは、村上作品とは何かという文脈で語られるのだけど、これがこの本をひとことで表した名フレーズだ…
雰囲気のある映画。重たいけど爽やかな香りが残る 映画館で見てよかったと思った映画に出会った。動機はたまたま六本木にいてたまたま時間があったから見た、という程度だったのだけど。舞台はアメリカ•ミズーリ州。気になって調べてみたら、アメリカのほぼ…
原題はSicario(殺し屋) なんとなく原題の方がしっくりくる感じはしますね。2015年のアメリカ映画です。wikiによると【犯罪映画】とされてる。そんなジャンルあるのね。 ざっくりストーリーとしては、メキシコの麻薬犯罪を取り締まりたいアメリカの国防総省…
政敵たちを震え上がらせる恐ろしさと、弱者への限りなく優しい眼差しを併せ持った政治家•野中広務 つい先日、野中広務氏が亡くなられました。久しぶりにお名前お聞きしたなと思って。子どもの頃、よくテレビでお見かけしたけれど。それで少し調べていたらこ…
海外版のV字回復の経営 いやー久々にビジネス書界隈の分野のヒット作かもしれません、これは。ビジネスリーダーにITがマネジメントできるか?私自身は自他ともに認めるビジネスサイドの人間ですが(むしろビジネスの人間なのかさえも怪しいが)、妻がIT人材…
これぞマスコミの為すべき仕事 と、感じさせられる映画です。舞台は2001年のボストン。 地元紙ボストン•グローブ紙の新局長に、マーティ・バロンが就任し、ゲーガン神父の子供への性的虐待事件をチームで調査し記事にするよう、彼が同紙の少数精鋭取材チーム…
ある日とつぜん痴漢だと言われて警察に放り込まれる男の話 いやあ...。これはツライ。ほんとに。電車に乗るのが怖くなります。だってやってないんだもん。でも、警察の尋問はきつく、無理やり調書書かされて気がつけば起訴されて裁判。 それで裁判始まったら…
毎年1月17日が近づくと見たくなる こども時代を実際に神戸で過ごした森山未來と佐藤江梨子が演じる男女が、引き寄せられるように神戸で出会い、酒を飲み、夜中の街を歩き、明け方の東遊園地で別れる物語。ただそれだけといえばそれだけ。2人ともそれぞれに傷…
時として誰も想像しないような人物が想像できない偉業を成し遂げる と言って、主演のベネディクト•カンバーバッチ演じる天才数学者アラン•チューリングが、クロスワードパズルの天才、ジョーン•クラーク(演:キーラ•ナイトレイ)を暗号解読の仲間に誘うのだ…
カンボジア最大の観光地、アンコール•ワットを目当てに、3日間のカンボジアの旅に来ました。初日はシェムリアップ市内の「アンコール国立博物館」と、アンコール王朝の歴史や伝説をショーにした「スマイル•オブ•アンコール」に、2日目は郊外の3つの寺院郡(…
言わずと知れた(?)ファイナンシャルインテリジェンスを高めるためのこの本、手に取りました。ベストセラーになるのもわかります。とにかく、分かりやすい。そんな中で思うことをつらつらと。 ラットレースから抜け出すためには 著者は、会社のために働き…
カンボジア最大の観光地、アンコール•ワットを目当てに、3日間のカンボジアの旅に来ました。初日はシェムリアップ市内の「アンコール国立博物館」と、アンコール王朝の歴史や伝説をショーにした「スマイル•オブ•アンコール」に、2日目は郊外の3つの寺院郡(…
カンボジア最大の観光地、アンコール•ワットを目当てに、3日間のカンボジアの旅に来ました。初日はシェムリアップ市内の「アンコール国立博物館」と、アンコール王朝の歴史や伝説をショーにした「スマイル•オブ•アンコール」に、2日目は郊外の3つの寺院郡(…
本書の主題は、タイトルにも記した「なぜ、人類社会は大陸ごとに異なる経路で発展したのか?」。書名にもなっている「銃•病原菌•鉄」が、その問いの直接の要因として鍵になっているのだが、その大元にある究極の要因は何なのか?ということを、探る本です。…
カンボジア旅行に行く直前に、歴史を学ぼうと手にとった「シアター•プノンペン」。カンボジア映画です。同国初の女性映画監督による作品とのこと。 過去としっかり向き合い、善行を積むことを心がけなさい 「それが哀しみを癒す唯一の方法です」と続くこの言…
長崎県美術館を訪れた際の感想です。