【映画】日の名残り
2019年1作目。
カズオ・イシグロの小説の映画版。
1920~1930年代に、英国の名門紳士ダーリントン卿に仕えた執事・スティーブンソン氏が、第二次大戦後になって、アメリカ人の新たな主人に許可をもらって、当時ともに卿に仕え、多くの時間をともに過ごした女性使用人・ミスケントンに会いにいく旅に出て、往時の日々を思い出しながら、自らが命をささげてきた執事としての日々を想う、静かな美しさを感じることができる映画です。
終盤に
人生は夕暮れ時が美しい。
と、いうセリフが出てきます。
いまはまだ夕暮れとして人生を捉えられませんし、捉えるべきではない段階にいますので、直接的な共感をスティーブンソン氏に持つことはありませんが、もう何十年か生きたあとに、そのような感慨をもって人生を振り返りつつ、残された人生をもうひと踏ん張り生きていこうと思えたら、よいのかなと思いました。
本来的には、英語の原書で読みたい小説であり、字幕なしに英語で鑑賞したい映画ではあります。いつか英語版でチャレンジしてみたい。