Tokyo diary

本と映画の記録です

【映画】500ページの夢の束

2019年2作目。

目黒シネマで鑑賞。竹中直人とか前田敦子とか有名人のサインが多くて驚きました。

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主演はダコタ・ファニング。子役時代に有名な役者だったようですが、映画素人の僕は知りませんでした。自閉症で癇癪持ちの主人公を演じます。なかなか難題の演技だったのでは。しかし、主人公のウェンディが嬉しそうにするときの表情がとてもよかったです。

 

スター・トレック』が大好きなウェンディは、自身で描いた、500ページにわたる脚本コンテンツへの応募作品を携え、締切りに間に合うよう、一人でロサンゼルスまでの旅に出ます。

しかし、自閉症の彼女は、毎朝定められた日課を唱えることからすべてを始めて生きてきたんです。朝起きる。ベッドメイクをする。顔を洗ってシャワーをする。曜日によって着る服の色は同じ。仕事に出かけるときのバス停は一つ。大通りの信号は渡らない。帰宅したら勉強、TV・・・。そんなルーティンを想いひとつで打ち破る。彼女の決意を支える爽快な音楽もこの映画の魅力の一つです。

 

ルーティンを破って、ボーダーを超えていく。

その象徴として、どんな状況であっても(under any circumstances)赤信号の交差点はわたってはいけないと学んでいるウェンディが、旅に出るときに赤信号を強い決意で超えていくシーンがよいです。安心・安全の場所からの越境は誰もが勇気を必要とします。そして越境してからも、苦労はあるんです。だけど、強い意志があれば、大切なものをつかみとれるんだという希望を教えてくれる映画なのでした。

 

あと、ウェンディに同行するチワワがかわいく、かわいいだけではなくとてもいい味を出している映画でもありました。文句なしの4.0超です。

 

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