Tokyo diary

本と映画の記録です

【映画】ヒトラー〜最期の12日間〜

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1945年4月、ベルリンの地下壕で過ごすヒトラー最期の12日間の物語

2時間30分を超える長い映画のほとんどが、地下壕のシーンです。ときどき地上のシーンもあるものの、ベルリンはこの時すでにソ連軍に包囲されているため、銃撃•砲撃は日常茶飯事。つまり、暗い訳です。いろいろとこの第二次大戦に関わる映画を見てきましたが(戦場のピアニストシンドラーのリストが、僕の中での2大トップ)、意外とドイツ側を主体者として描く映画って見てなかったなと。いつもドイツ兵って無慈悲で無表情で、情け容赦なくユダヤ人を撃つのだけど、翻って今回はそのドイツ側の物語です。いや、別にドイツ兵、というかドイツが国家として犯した過ちを擁護する意図は一切ありませんけれども、この映画からは組織としての体をなさなくなっていく(既になっていた?)ドイツ側の苦悩もとてもよく感じることができました。邦題はヒトラーの最期の12日間ではありますが、同時にそれは、ヒトラーを支え、ドイツを支えた人びとの最期の12日間でもあります。この時期、ヒトラーは、明らかにまともな意思決定ができる状態ではなくなっています。映画でもときどき、部下の将校が起きている悲惨な事態•事実をもとに諫言を行うのですが、ヒトラー聞く耳を持つことはありません。リーダーとしての意思決定がおかしくなると、いかに組織がおかしくなっていくかを感じさせられました。

ヒトラー側近の女性秘書の語りをもとに構成された映画だけあって、リアルな最期の12日間が描かれているのではないかと思います。

 

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