Tokyo diary

本と映画の記録です

【旅】シェムリアップ(2/3)〜ベン•メリア/コー•ケー/プリア•ヴィヒア〜

カンボジア最大の観光地、アンコール•ワットを目当てに、3日間のカンボジアの旅に来ました。初日はシェムリアップ市内の「アンコール国立博物館」と、アンコール王朝の歴史や伝説をショーにした「スマイル•オブ•アンコール」に、2日目は郊外の3つの寺院郡(ベン•メリア/コー•ケー/プリア•ヴィヒア)に、そして最終日の3日目に「アンコール•ワット」を訪れました。

 

本記事は2日目の様子をご紹介します。

 

森に眠る巨大寺院ベン•メリア

 

f:id:koheishiozaki39:20180107115108j:image

シェムリアップから東に50km。車で約1時間のところにあるベン•メリアから2日目スタート。ベン・メリアは「花束の池」の意味で、アンコール• ワット建造に際する練習用としてつくられたとも言われているようです。

 

f:id:koheishiozaki39:20180107115404j:image

ご覧の通り、見事に森。天空の城ラピュタの題材とも噂されることがよくわかります。このベン•メリアは、アンコール•ワットと同様、11世紀末〜12世紀初頭の建造と言われています。この時代は、約600年続いたアンコール朝(802年〜1431年)の最盛期に近く、空前の建造ラッシュだったんですね。なお、アンコール朝の最盛期は1181年頃、ジャヤヴァルマン7世の治世に、インドシナ半年の大部分に版図を広げた頃とされています。

 

 f:id:koheishiozaki39:20180107125514j:image

砂岩で造営されているため、こうした彫刻も施しやすかったと聞きました。のちに見るコー•ケー(10世紀初頭建造)の時代は、レンガ造りの箇所も多く、時代によって素材が違っていることも分かりました。

 

一大観光地化されたアンコール•ワットと異なり、このベン•メリアはじめ、2日目に回る3つの寺院郡は、シェムリアップからも離れており、人手が少なく、大地の中に遺跡が溶け込んでいることが肌で感じられる土地でした。

 

地上35mのピラミッド式寺院コー•ケー

 

f:id:koheishiozaki39:20180107120957j:imagef:id:koheishiozaki39:20180107121007j:image

次に訪れたのは、ベン•メリアから車で更に約1時間、シェムリアップからはおよそ2時間ほど北東に進んだ場所にあるコー•ケー遺跡。ここはなんといっても、地上35mのピラミッド式寺院が魅力。階段を一気に登ると頂上から、360度、景観が広がります。

 

f:id:koheishiozaki39:20180107121257j:image

中心のピラミッド寺院は砂岩でしたが、そこに至る道のりは、レンガ造りの建物も目立ちます。コー•ケーは10世紀前半の遺跡。アンコール•ワットや、先ほどのベン•メリアから数えて約100年は遡る時代の建造物です。レンガ造りは雨に弱く、雨季があるカンボジアの気候を考えると、あと30年くらいしか持たないのではないかと、ガイドさんが言ってました。

 

f:id:koheishiozaki39:20180107121557j:image

ピラミッドの先には、象が祀られていました。ベン•メリアとコー•ケーには「白象伝説」なる伝説が、民間伝承として残っているようです。いわく、白象の王が、捕らえられた娘を探し求めて、ベン•メリアの境内を走り回った挙句、ここコー•ケーまで辿り着いて息絶えるというもの。だから、ベン•メリアは今日、破損が激しく、コー•ケーはこうして象が祀られている、とのお話。

 

天空の寺院プリア•ヴィヘア

 

f:id:koheishiozaki39:20180107122042j:imagef:id:koheishiozaki39:20180107122059j:image

そして、コー•ケーから更に車で2時間。シェムリアップから数えると約4時間の地にあるプリア•ヴィヘアへ。アンコール遺跡群に続き、2008年に世界遺産に登録されている山岳寺院です。9世紀末の建造とされており、この日回った遺跡群の中で最も古い遺跡になります。

 

f:id:koheishiozaki39:20180107122343j:image

隣国タイとの国境線上に位置するプリア•ヴィヘア。2008年にはタイとの間で領有権問題が発生し、カンボジア•タイ両軍による銃撃戦が起き、死傷者が出ています。そのため、2018年現在でも、この遺跡にはカンボジア軍隊が駐屯しており、また、タイ人は徒歩で訪れられる場所にありながら、入場することが許されていないのです。いまは、平和な空気が流れており、緊張感は感じませんでしたが、デリケートな場所であることには変わりないようです。

 

f:id:koheishiozaki39:20180107123210j:imagef:id:koheishiozaki39:20180107124342j:image

山岳寺院と言われるプリア•ヴィヘア、駐車場から、中央祠堂があり、開けた眺望が目にできる第五塔門まで、標高約100mを登ることになります。駐車場までもなかなかスリリングな車の旅なのですが、そこは割愛するにしても、プチ登山です。塔門は美しく、そして海抜650mの山頂からの眺めもまた素晴らしいものがありました。

 

 6時〜19時。13時間のフルパッケージツアー

 

この日お世話になったのは、VERTRAを通じて同行した友人が予約してくれた下記のツアー。専用車(トゥクトゥクではなくちゃんとした車)を貸し切り、日本語のガイドさん付き。昼食が付いて114ドル(朝食は別途、工程で立ち寄った屋台に払った)。個人的には値段に見合う価値があると思いました。1日でこの3つの寺院郡を回るのは個人では難しいし、訪れた寺院郡には解説文などは一切ないため、ガイドさんの存在もありがたい。3日間時間があれば、1日はこうしたツアーを使って、郊外に出ていくことで、カンボジアの魅力を深く味わえたと思いました。

【貸切】世界遺産プレアヴィヒア+ベンメリア+コーケー観光ツアー(ランチボックス付) | カンボジアの観光・オプショナルツアー専門 VELTRA(ベルトラ)

 

明日はいよいよアンコール•ワットへ。

 

映画 シアター•プノンペンをしるした記事はこちら
【映画】過去と向き合い善行を積みなさい/シアター•プノンペン - Tokyo diary

初日の記事はこちら

 【旅】シェムリアップ(1/3)〜アンコール国立博物館/スマイル•オブ•アンコール〜 - Tokyo diary

 

3日目の記事はこちら

【旅】シェムリアップ(3/3)〜アンコール•ワット/シェムリアップ市内〜 - Tokyo diary